暗号通貨投資のバイブル

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暗号通貨投資のバイブル
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暗号通貨投資のバイブル
投資を行うためのブロックチェ–ン、マイニング、トレ–ド、ICO、イ–サリアム・プラットフォ–ム、取引所、主要暗号通貨とお金を稼ぐための完璧な戦略に関する究極のガイド
Alan T. Norman
無料のボ–ナスブック『Bitcoin Whales』を進呈
(入手方法は巻末をご覧ください)
Copyright © 2017 by Alan T. Norman
本出版物のいかなる部分も、出版社の書面による事前の許可なくコピ–、記録、その他の電子的または機械的方法、または情報の保存と検索システムを含む、いかなる形式または手段によっても複製、配布、送信することはできません。ただし、重要なレビュ–の中で表現された非常に短い引用や、著作権法で許可されているその他の非営利的な使用の場合は除きます。

この本を読むべき理由

ほとんどの人は、大きな恐怖、懐疑心、さらには拒否反応すら伴いながら新しい考え方を受け取ります。もちろん、快適ゾ–ンに留まり、踏み慣らされた道を歩き続ける方がはるかに安全です。でも、ある時点で、自分にこう問いかけてみる価値はあるのではないでしょうか。「この道はどこまで続いて行くんだろう?」ほとんどの場合、その道は人生の次のドア止まりでしょう。

動きは進化です。ですから、世界が進化し続ける中で減衰しないようオ–プンな心を持ち続け、新しいことを学ぶべきなのです。このことは私たちの暮らしの多くの領域に当てはまることで、特に個人の財政管理に言えることです。

1つには、紙幣はもはや一般的ではない、と言うことが挙げられます。あなたは、銀行が発行した小さなプラスチックのカ–ドを使用して何かの支払いをする方が、より便利で快適だということに同意されるでしょう。この種のキャッシュレス決済は、セキュリティ上の理由からもはるかに優れているのです。

少し前、人類は、完全に新しいタイプのお金を発見しました。デジタルマネ–または暗号通貨と呼ばれるものです。これは、暗号化ソフトウェアを使用して生み出された新世代の通貨です。暗号通貨の単位は、アルゴリズムによる暗号化によって形成そして保たれています。

暗号通貨が解決できる問題の種類に少し注目してみましょう。これは本書全体で取り上げていく問題ですが、今は信頼という概念に注目したいと思います。暗号通貨が解決するのはまさにこの重要な問題なのです。私の人生で起きたことを使って説明しましょう。

私は在学中にビジネスを興して、お金を稼ぎたいと思いました。3人の学友たちとお花を売り始めたのです。一人ひとりが昔ながらのノ–トに自分の収入に関する情報を書いて回覧していました。ノ–トが私の所に回ってきたとき、すごくアイスクリ–ムが欲しくて、 自分の利益について、書かれた数字が変えられたらいいのにと思ったのです。でも自分を諌め、こう考えました。「もし友達が同じことをしたらどうなる?」つまり、親しい友人間でも不信が生じる可能性があることは明らかです。暗号通貨は、一旦システムに保存されると何かを追加したり、変更したりすることができないため、この問題を解決してくれるのです。

しかし、信頼の大きな問題を解決する暗号通貨の出現は、彗星の爆発だとか、天からの贈り物だとか、その他お伽話の始まりのように取り扱われるべきではありません。事実、暗号通貨の創造はもっと単純なことなのです。

まず、「EXAMPLE」など、対応するテクノロジ–が登場し、それらをベ–スに暗号通貨が登場し、それにマイニング(暗号通貨の生成)が続きました。その後、ト–クン、ICO、様々な暗号通貨のビジネスモデルが、このエコシステム全体をベ–スとして生まれました。不正操作から保護するレジストリ(デ–タベ–スリポジトリなど)は、暗号通貨経済における初期のテクノロジ–となりました。そのようなレジストリには、1つの小さな(またはかなり大きな)特殊性があります。このデ–タベ–スには任意のデ–タを入力できますが、偽造することや過去の情報を入力したりすることはできません。これらの自己執行契約は、暗号通貨の世界で2番目に重要な技術です。それらはデ–タベ–スにしっかりと編み込まれているのです。

先に書いた『Mastering Bitcoin for Starters』の中で基本について説明しているので、本書ではこのテクノロジ–すべての背後にある細かなことについて、詳しく説明しません。代わりに、暗号通貨の機能、上位10位の暗号通貨、暗号通貨取引所そしてデジタル通貨取引所とは何かについて説明していきます。また、ブロックチェ–ン、イ–サリアム・プラットフォ–ムの技術的な実装や、暗号通貨の世界にある多くの問題についても説明します。賢い投資戦略を多く概説していますので、こちらが最も興味を持っていただける箇所ではないでしょうか。

まず、暗号通貨市場は生き物であり、変化しているということを警告しておきたいと思います。24時間休むことなく動いているのです。ですから、本書を執筆している時点で最新の情報が、お読みいただいている時には目新しいものでなくなっている可能性があります。本書の中で、時代に後れを取らないよう、参考にしていただけるリソ–スをお勧めしています。

最後に言っておきたいことですが、読者の中には暗号通貨に懐疑的な方もいらっしゃると思います。 あらゆる新しいアイディアには、ある程度の懐疑的な見方を保ちつつ対峙すべきである、ということには賛成ですが、同時に合理的でもあるべきです。そこで、暗号通貨に関して性急に結論を求めるのではなく、本書を熟読していただき、ここで共有している情報を分析されることをお勧めします。ということで、暗号通貨に関する判断はとりあえず「コ–ルド・ストレ–ジ」にしまっておいてください。

暗号通貨の世界に突入する準備は整っていますか?それでは出発しましょう!

第1章. 暗号通貨に関する神話と暗号通貨市場の主なル–ル

では、暗号通貨ビジネスの目標を設定する前に、暗号通貨に関する一般的な誤解をいくつか見てみましょう。

暗号通貨神話

正直に言いますが、私自身、色んな人が暗号通貨は無謀なベンチャ–だの、ねずみ講だなどと散々怖がらせてくれたお蔭で、当初は疑念を抱きかけていました。このような間違った考えで沢山の人が成功の可能性を閉ざしてしまっているのです。ごく少数のこだわり屋だけが、盲目的にそれらを信じるのではなく、その内容を検証するのです。

暗号通貨を認める国なんてないんだから未来はない、ともお聞きになったことがあるでしょう。これに反証するには?このところ暗号通貨の価値が上昇していることを見れば十分でしょう。既に支払手段として暗号通貨を認めている国もあります。ですから、いわゆるこの「オタクの娯楽」は、投資銀行や様々な企業にとって非常に現実的なビジネスへと進化しているのです。

そこで、もしあなたが、暗号通貨で稼げていないなら、疑似専門家から聞いたであろう上記に挙げた色んな意見が要因となっている可能性が非常に高いのです。

沢山の人を中途退場させてしまう意見の例を見てみましょう。

1. 危険すぎる。もし、投資した翌日に暗号通貨が世界的に禁じられたら?

2. 金融の知識がまったくないから自分が何をしたのか分からないと思う

3. 友達・兄弟・隣人が暗号通貨に投資してすべてを失ってしまった

4. 暗号通貨の話題は新しすぎて理解するのが難しい。だから色んなことがはっきりするまで数年待ったほうがいい

これらの発言はすべて、やらないことの言い訳でしかありません。あなたが色んな言い訳を考えている間に、世界中の人々が既にこの市場でビジネスを築き利益を上げているのです。自分にこう問いかけてみましょう。「この人たちより自分が劣っている点は何だろうか?」そして、この市場で既に稼いでいる友人・兄弟・隣人よりあなた自身が劣っているわけではないと気付いたのなら、次にこう問いかけてください。「なぜ今、暗号通貨ビジネスの世界に入るべきなのか?」

暗号通貨ビジネスの世界に今すぐ入るべき理由

そこでこれからこの質問に1つずつ答えていきます。各議論は、なぜこれを「今すぐ」やるべきなのかよく理解できるよう、「現在」と言う言葉で始まります。

まず、現在 、市場での競争はほとんどありません。驚きましたか?本当です。はい、このトピックへの関心は徐々に高まっていますが、全体として、競争は非常に低い状態が続いています。市場がまだまだかなり「未開拓」で、マスタ–されていないのです。理由は、上述したように、ほとんどの人が新しいトレンドやベンチャ–を信頼しない傾向があるためです。

次に、現在、あなたはこの市場で高い利益を上げることができます。暗号通貨の価格は成長・発展段階にありますが、それでも、かなりの金額を稼ぐことができます。リスクを賢く管理している限り、テンポよく利益を上げることができます。

3つ目は、現在、市場には沢山のたかり屋がいます。 彼らはこの市場にやってきて、テ–マを掘り下げることなく、手っ取り早くお金を稼ぐのです。通常、この手の人たちは、そのトピックについて自分自身には実際の経験がない、いわゆる「エキスパ–ト」が率いるピラミッド・スキ–ム(ねずみ講など)からやって来る人たちです。彼らが大金を稼げていた当初、市場が彼らの後押しをしていたことは認めざるを得ません。しかし、最近では、この市場で大金を稼ぎたいならば、真剣に取り組まなければなりません。

4つ目は、現在、市場のリスクは低くなっています。5年前、ほとんどの人は暗号通貨が公式に禁止される日が来ると信じていました。今では、世界中の多くの国で既に暗号通貨の妥当性が認められています。暗号通貨はこれだけモメンタムが増大しているため、もう誰も単純に停止ボタンを押すことができなくなっています。この事実は、さまざまな禁止や制限を恐れずに投資できることを証明するものではないと本当に思われますか?

最後に、暗号通貨市場のゲ–ムル–ルに移る前に、テスラを例にとって暗号通貨の未来を考えてみましょう。現在、テスラのコストは、専門家の予想によると、300年でも取り戻せないくらいかかっていると言われています。では、賢い専門家たちがなぜテスラに高い評価を与えているのでしょうか?その答えを解き明かしてみましょう。

今時の電気自動車は美しくスタイリッシュですが、あまり実用的であるとは言えません。しかし、専門家たちは今そのことについて関心が無いのです。彼らが思い描いているのは、20年か30年後に現実になるような未来です。今、街中を日々走っている普通の車が今後数年そのまま走っているとは想像し難いのです。あなたは未来に古い愛車の姿を思い描かれるかもしれませんが、私個人的には、半分飛行するような、ソ–ラ–パネルや何かもっと洗練された機能を備えた車両が浮かびます。ですから、明るい未来を持ち成功するのは電気自動車であり、テスラは市場を主導する位置を占める可能性が高いのです。

全般的に見て、テスラが今後20年~30年間市場でその地位を持ち堪えることができるか誰もはっきりとわかっていません。ですが、多くの人々がそうなると強く信じており、この信念で皆この会社に投資しているのです。なので、個人的にテスラは20年以内に自動車製造業全体で独占的な位置を占めると思います。

この例はどのように暗号通貨の未来と関連しているのでしょうか。現在、中には暗号通貨を(電気自動車のように)流行の、人の関心を引く、技術的に面白そうなトレンドの無意味なもの、と捉えている人がいます。とはいえ、1つのトレンドです。しかし、今小さな水滴が、将来、大きく圧倒的な海に成長する可能性があるのです。

目標の設定と市場の主なル–ルの特定

新しい分野を開拓する前に、真の専門家たちはゲ–ムのル–ルを学び、目標を設定し、どんな結果を達成したいのか決定します。私たちは専門家ですから、まずこのタスクに取り組むのです。

以下の点は、あなたが自分で設定する暗号通貨の取引目標の中に必ず含めるようにしなければなりません。

● 暗号通貨の分野で毎月投資する具体的な金額または収入の割合を定義する

● リスクに対する準備の程度を定義する

● 短期的および長期的に具体的な目標を定義する

目標を設定したら、暗号通貨市場での順調で迅速な滑り出しに必要なものを理解することが重要です。驚かれるでしょうが、理論はこの分野ではあまり重要ではありません。多くの人が自分にはこの種のビジネスをやるための情報や知識が無いと言います。しかし、これからお話しする戦略の大半には、暗号通貨ビジネスの世界について深い知識は必要ありません。暗号通貨経済の基本的な原則がつかめれば十分です。

では何が問題なのでしょう?実践です。本は必要ありません(私の本ですらも)。どこで売買できるのか、保管方法、送受金方法を理解したければ、役に立つのは実践だけです。

またこれらも必要です。

● 市場参入に向けたいくつかの既製の戦略

● あなたの周りのコンテンツや情報をフィルタリングする機能

● 暗号通貨市場の経験が豊富なトレ–ダ–とのコミュニケ–ションと、彼らの行動を「スパイする」こと

● リスク管理

● 経験豊富なキュレ–タ–による監査

そして次は、思い出すのはこれっきりにしなければならない「暗号通貨市場に投資するのは危険だ」という考えです。まだこれを受け入れる準備ができていないなら、気にしないでください。特定のコインの開発、ICO(これについては後で説明します)の信頼性に関する意見や予想は、偏ったスタンスに過ぎないのです。今後の推移について鉄の保証をあなたに与えることができるような人は世界中に一人もいません。正しい判断や完全な保証などというものは全くありません。私や他の誰かは、あなたにアドバイスをあげることはできても、保証することはできないのです。

各決定について責任を負うのはあなただけです。ある通貨の見通しについて読んだどこかのオンラインリソ–ス、信頼できるICOを勧めてくれた友人、はたまた経済的損失の可能性をお知らせしたこの私のせいにしないでください。本書の著者として私は、信頼できる暗号通貨についての自分の考えを共有します。ですが、これはあくまで私の主観的な意見であり、繰り返しますが、今この瞬間の意見に過ぎません。ですから、失敗の可能性について、ご自身ではなく、他人を非難することになりそうでしたら、すぐこの本を閉じて時間を無駄にしない方が良いでしょう。

暗号通貨市場は生き物で常に変化しています。そこで、暗号通貨取引に取り組む時には、意思決定に個人的な責任を負う事を学び、またリスクを取ることなく利益は得られないと言うことを常に念頭に置いておかなければなりません。はい、リスクの少ない戦略はありますが、いずれの場合にもリスクは存在します。失ってもあまり後悔しない金額を投資してください。

そして現在、本を脇に置いて、決して破ってはならない2つのル–ルを書き出してください。

1. 最後の1円まで投資しないこと。

2. チャンスを活用できるよう、現金を貯めておくこと。

そして最後に、初心者は以下のような安全ポイントを学ばなければなりません。

● 取引所で取引するときは、2要素認証でアカウントを保護し、コ–ドネ–ムを非公開にする

● パスワ–ドの文字数は26文字以上にする。特別なパスワ–ドジェネレ–タが便利かもしれません

● 決して全額を1つの取引所または1つのウォレットに入れておかない

● 実績のある取引所でのみ取引する

● 暗号通貨市場での取引に公衆アクセスポイントを使用しない

第 2章 暗号通貨の基本原則と時代のバットマン

このトピックに入るには、ちょっと回り道をして銀行セクタ–から始めてみましょう。

国に関係なく、現代の銀行システム全体は、私たちが自分のお金を所有しないようなシステムになっています。どの国の中央銀行も法律によって通貨発行権を独占しており、暗号通貨の合法化を確実に妨げています。

「法定通貨」とは、政府の規制または法律によって本質的な価値のない通貨(ドル、ユ–ロなど)をマネ–として指定するため、暗号通貨コミュニティが使っている用語です。

理論的には、この通貨は、その国の全国民が個人のお金を商品に換えられるよう、少なくとも特定の国の領土で生産される物、商品またはサ–ビスなどで担保されるべきです。その国の全銀行は、同じ通貨を引き受け、中央銀行は、安定性と信頼性を維持するよう約束します。これが理論上の機能ですが、実際に通貨の安定を保証することはできません。

国の政府は、国民のための全商品・サ–ビスの主な顧客です。つまり最大の雇用者の一人なのです。また、道路、住宅、病院、学校など建設の最大の顧客でもあります。これは、特定の国のGDPの大部分を占めています。したがって、政府は国民の生活を確保し、年金および社会的給付を支払います。これらの資金はすべて、通貨を発行し、政府に融資することができる中央銀行から出てきます。

量的緩和と呼ばれる政策は、かつて米国で実施され、その後ヨ–ロッパや日本にまで広がりました。この出来事により、世界の通貨量は大幅に増加しましたが、ドルの購買力は過去100年間で95%減少しています。この傾向は続いています。 お金が多くなれば、価値は下がるのです。

それぞれの通貨でインフレが発生することを覚えておくことが重要です。これは、ある期間にわたる通貨の下落を示しています。言い換えれば、インフレはお金の循環の速度です。国の経済には、人々がロ–ンを利用して返済するという独自の循環があります。

これらのロ–ンに言及しない訳にはいきませんね。米国では、ロ–ンの金利は平均1%です。過去には長くゼロ水準に留まっていた期間がありました。中央銀行は通貨を発行して金融資産を買い、その結果、貧しい人は貧しいまま、金融資産・株式・不動産などを所有していた人は恒常的に利益を上げました。それが危機のたびに貧困層がさらに貧しく、富裕層がより金持ちになる理由です。これらのプロセスは、非常に強力な人口の階層化をもたらすのです。しかし、悲しいかな、経済はこのように機能しており、多くの金融アナリストが述べているように、私たちは一種の行き止まりに近づいています。これらすべては、中央銀行がその機能にうまく対応していないことを示しています。

そこで人々は、お金の価値を維持するため、代わりの方法はないかと探し始めました。増えないまでも、少なくとも失うことはない方法を。それが、多くの人が金・債券・株式などに投資している理由です。同時に、インタ–ネットの登場で経済が急速に発展し始めたため、人々はもはや物理的な形でお金を保持する必要がない、ということにも気づきました。そして、電子マネ–の概念が浮上したのです。


ビットコインのようなデジタル通貨を作るという考えは完全に新しいものではありません。それでも、ビットコインと他のタイプのデジタルマネ–との間には違いがあります。PayPal、Western Union、Skrillなどの電子マネ–システムを使用していれば、あなたの資金は同じ会社に保管されます。この場合、資金は集中管理されるのです。つまり、あなたのお金の運命は、これらの会社の特定の人々の決定にかかっているということです。これらの決定にあなたが影響を与えることはできません。

暗号通貨の利点

暗号通貨はかなり異なっています。この分散型通貨は、単一トランザクション処理センタ–からの独立性が特徴です。暗号通貨取引を追跡することは非常に難しく、キャンセルすることは不可能です。このタイプの通貨を使用すると、2人の人が金融取引センタ–を用いることなく、インタ–ネット上で直接売買取引を行うことができます。

では、法定通貨に対する暗号通貨の利点について詳しく説明しましょう。これらの利点は明らかです!

発行および流通基準:暗号通貨は一度確立されれば不可侵ですが、法定通貨の基準は中央銀行によって任意に変更されます。

発行が実行される:暗号通貨はネットワ–クから参加者へと流れ、法定通貨は中央銀行から銀行へ、銀行から企業へ、そして企業からのみ参加者へと流れます。

資金のフロ–: 暗号通貨は直接、法定通貨は銀行、支払システム、現金

市場参加者数:暗号通貨は500万人、法定通貨は70億人

 

トランザクションスピ–ド:暗号通貨は高速で、 法定通貨は遅い

匿名性:暗号通貨では常時可能、法定通貨の現金を取り扱うときに時々可能

インフレ–ション:暗号通貨のみでは不可能、法定通貨では一定の現実

レ–トのボラティリティ:暗号通貨では間違いなく高く、法定通貨は低い

ビットコインの発明者、そして彼がこの時代のバットマンである理由

2008年の世界金融危機の最中、サトシ・ナカモトと名乗る人物が ビットコインを設計し、独自のリファレンス実装を作成しました。彼はネットワ–クを立ち上げた最初のビットコインソフトウェアと、ビットコイン暗号通貨の最初のユニットを公開しました。ビットコインは、他のすべてのデジタル通貨とは大きく異なる新しいタイプのデジタル通貨となりました。主な違いは、分散化されていることです。よって、各参加者がその運命に影響を与えることはできません。

以下の疑問が出てきます。ネットワ–クには沢山の人がいてお互いを知らないため、信頼し合えないのは当然です。では、どうすれば支払いが確実に行われ、お金が盗難されるのを防ぐことができるのだろうか? ところが、そのような疑問点はサトシ・ナカモトが事前にすべて考え抜いており、私も『Mastering Bitcoin for Starters』という本の中で丁寧に説明しています。敢えて言うなら、ナカモトの分散型通貨に対するビジョンは真実であり、多くの問題を解決するものであると言えるでしょう。

ところで、サトシ・ナカモトの正体は依然謎のままです。サトシ・ナカモトは、個人ではなく、グル–プであると信じている人もいるため、それを明らかにしようとの試みが何度か行われましたが、いずれも成功していません。

第 3章 ビットコインとマイニング

ビットコインの本質を解明するには、マイニングのテ–マに少し突入しなければなりません。投資戦略としてのマイニングについては後ほど説明しますが、ここでは、ビットコインの出現という観点からのみ見て行きます。

数年前、多くの人がマイニング、暗号通貨またはビットコインの生成を一種の趣味と見なしていました。有名なピザ事件が起きるまで、多くの人がそのゲ–ムをプレイしていました。その日は、暗号通貨コミュニティの中ではビットコインピザの日として知られています。2010年5月22日に、あるプログラマ–が、2枚のピザの代金を、仲間のビットコイン・フォ–ラムのユ–ザ–に1万ビットコインで支払ったのです。当時、ビットコインの価値はほぼありませんでした。この2枚のピザの価格は約25ドルでした。(2017年10月)現在、1ビットコインは5,000ドルを超えています。この2枚のピザがどれだけ高いのか簡単におわかりでしょう。



ビットコインが現実の社会に初めて登場したのはその時なのです。



このチャ–トを見ると、ビットコインの上下動がわかります。しかし、2016年以降数倍に跳ね上がっています。

ビットコインは、その価値が拡大し始めたときに、最初に産業規模でマイニング(採掘)されました。まず、コンピュ–タのデ–タ処理能力を利用してビットコインがマイニングされました。その後、マイナ–(ビットコインをマイニングする個人や事業者)たちはグラフィックカ–ドを使用してブロックを形成し始めました。現在では、ASICと呼ばれる特殊な危機を使用しています。その最大規模のファ–ムは現在中国にあります。

マイニング・プロセスの仕組み

マイニングとは、新しい暗号通貨やビットコインなどを生成するプロセスを言います。ではマイニング作業のやり方を整理してみましょう。例えば、自分のウォレットから別の人のウォレットにお金を送金する場合、そのトランザクションは、いわゆる「mempool(メモリプ–ル)」に留め置かれます。ビットコインのメモリプ–ルは、ネットワ–クの承認を待っている全トランザクションの集まりです。マイナ–たちは、独自の原則に基づいて特定のブロック内のトランザクションを収集し、それらをブロックチェ–ンに挿入しようとします。ブロックチェ–ン内の各ブロックは、10分ごとに生成されます。



ビットコインのトランザクションは、私たちにはこのように見えます。



コンピュ–タには、このように見えます。



マイナ–は、ブロックをマイニングすることに対して報酬を受け取ります。現在、報酬は12ビットコインです。つまり、あなたがシステムに上手く形成されたブロックを積むことができれば、そのような報酬を得ることができます。ところで、世界初の(Genesis)ブロックは、サトシ・ナカモトが生成しています。誰でもそれを見つけ、50ビットコインを手に入れることができます。現在、マイニングの報酬額は下がりつつあります。2140年までに極小値まで落ちると言われています。

ある時、マイナ–たちは、単独でマイニングするのは利益にならないということに気付きました。このようなブロックを見つけられる可能性は、「ハッシュレ–ト」またはマイナ–のマシンの強力さによります。特定の許容値の下で、例えば、自分のハッシュレ–トが全体の10%である場合、そのようなブロックを10%の確率で見つけ報酬を得ることができるのです。なので、自宅でノ–トパソコンだけ使ってマイニングする場合、絶対新しいブロックは見つかりません。そこで、より安定した報酬を得るために、マイナ–たちはいわゆるマイナ–プ–ルで団結するのです。彼らはつないだハッシュレ–トを使い、より安定した利益を得ています。

現在、多くのマイナ–たちはこう考え始めています。ビットコインを買えるのに、なぜマイニングする必要があるのか?と。ビットコインの価値は、それを使用する人々の信念によってのみ決定され、そのコストは需要によって決定されるというのもグッドアイディアです。だれもあなたからビットコインを買わなければ、何の費用もかかりません。ですから、人々がこのテクノロジ–を、匿名で使う機会であるとか、多額の支払いをする機会であると捉える限り、ビットコインの価値は上昇するのです。

私は先に書いた『Mastering Bitcoin for Starters』という本の中で、このトピックを取り上げているので、ビットコイン自体についてこれ以上詳しく触れません。とりあえず、それでもいくつかの疑問が残るビットコインの利点を見て行きます。

最初の利点は、トランザクションコストの低さです。しかし、ビットコインはマイクロペイメント(少額決済)には不十分であることを心に留めておかなければなりません。誰かに100万ドル送金する場合、1ペニ–の手数料がかかります。ですが一杯のコ–ヒ–を支払うことにした場合、料金はコ–ヒ–のコストに比べ高くなります。

2番目の利点は、高速な取引処理です。ここにも少し障害があります。実際、ブロックチェ–ンのすべてのブロックは10分ごとに生成されます。つまり、最速のトランザクションに10分かかるということです。2〜4日かかる銀行でのSWIFT送金と比較すると、これはかなり速いようです。ただし、VisaやMasterCardの方がはるかに高速です。ビットコインよりも単位時間あたり数万倍のトランザクションを処理できます。ビットコインよりも高速になるよう開発された他のタイプの暗号通貨が現在存在していることは注目に値します。

3番目の利点は、参加者の疑似匿名性です。誰でもネットワ–ク上の全トランザクションを追跡できることを既に学びました。ウォレットの正確な所有者がわかっている場合は、ウォレットから実行されたすべてのトランザクションを完全に追跡できます。したがってビットコインは完全に匿名であるとは言えません。アドレスと個人をマッチさせることができれば、匿名性は消えます。しかし、いわゆる「インタ–ネット・ハイジ–ン(サイバ–衛生)」状態、つまり、ウォレットを誰にも見せない場合は、基本的にトランザクションを追跡することはできません。ただし、ビットコインよりも匿名性の高い暗号通貨が他にもあることに言及しなければなりません。

ところで、あなたがビットコインのネットワ–クでトランザクションを行うときに匿名性を維持したいのであれば、既に可能なのです。あなたのビットコインを洗うサ–ビスはたくさんあります。それらは「ミキシングサ–ビス」と呼ばれ、資金の大元をわかりにくくするため、ある人の資金を他の人のビットコインと混合するために使われています。おわかりのように、暗号通貨の匿名性を高める新たなテクノロジ–が登場しているのです。

そして、最後に、現在、世界中で1,600万BTCを超えるビットコインが流通しており、今後合計2,100万BTCが採掘される予定です。このような数値は、ネットワ–ク自体のアルゴリズムによってプログラムされます。ビットコインの数量には限度があるため、インフレは起き得ません。特定の量のみ発行されるため、時間の経過で減価することはありません。ビットコインにはデフレモデルさえあります。多くの人が、ウォレットのパスワ–ドを忘れたり、間違ったアドレスにお金を送ったりして、コインを失うのです。よってビットコインの数量は徐々に減少していきます。


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